不完全なヴィランの魅力 藤田恵名ワンマンライブ「BIKINI RIOT」
内藤哲也というプロレスラーがいる。
実力もルックスも持っていた内藤は2010年代の新日本プロレスの時期エースとして期待されていた。
内藤には3つの目標があった。新日本プロレスのレスラーになること。20代でIWGPヘビー級王座を獲ること。東京ドーム大会のメインイベントで試合をすること。
しかしながらおそらく運や求心力は持っていなかった。新日本のレスラーにはなれたが、他の2つは手に入らなかった。
次第に客から見放されていき、試合をすれば「しょっぱい」とブーイングを浴びるようになった。
このままではレスラーとして終ってしまう、と感じた内藤は何かを掴むため単身メキシコに渡った。「何か」であって明確な目的のない渡航だった。
しかしこのメキシコで一緒に試合をした仲間に内藤は感銘を受けた。彼らはLOS INGOBERNABLES(制御不能な奴ら)と名乗っていた。
ロスインゴに加入した内藤はその後帰国、それからすぐに新日本プロレス、というより日本プロレス界の中心人物となって一大ムーブメントを巻き起こしていった。
この内藤の変貌について、傍から見ればいわゆるヒールターンなのだが、たぶん本人は自分のことをヒールとは定義づけてないのではないかと思う。
カテゴリやジャンルなんてものは些末なことで、そのとき、自分が思ったことに忠実であればいい。そういう信念に基づいた内藤のプロレスが仲間を集め、ファンの支持を得ていった。
藤田恵名ワンマンライブのレポートらしきタイトルなのに、一体なぜプロレスの話が始まったんだい?
藤田恵名のファンでない方はそう思われたことでしょう。すいませんね。
藤田恵名のファンの方には内藤哲也の物語に、多少でも藤田恵名が重なって見えたんじゃないかと思う。
2019年7月7日、新宿ReNYにて藤田恵名バースデーワンマンライブ『BIKINI RIOT』を開催した。
本人の20代最後の誕生日である当日はあいにくの悪天候であったが、おかげさまで会場のReNYは満員であった。いつもありがとうございます。
写真はいつもおなじみ小林弘輔さん。毎度ありがとうございます。
今回は2バンドの構成でライブを行った。通常のバンド編成とアコースティックでのバンド編成。
藤田本人は弁明しないだろうけど、リハーサルのときから少し喉が辛そうだった。天気のせいかもしれないし、久しぶりに使ったスモークのせいかもしれない。本番に影響が出てしまったことを悔やんでいた。
今回使用したバックドロップのロゴはアクセサリーデザイナーのJunya tasakiさんに作成していただいた。ジュンヤさんありがとう。
この日発売のリストバンドにもロゴを使用しています。
同じくこの日発売の藤田恵名2019Tシャツのデザインは昨年と同じくイラストレーターの大熊まいさんにお願いした。
僕の描いたクソみてえな原案を元に「(ソシャゲでいうとこの)SRくらいの強さで」みたいな漠然とした注文をしたのだが快く応じて頂きました。いつもありがとうございます。
新作グッズは藤田恵名通販サイト『わがままショップ』にて後日取り扱いを開始しますのでお待ちください。
http://fujitaena.shopselect.net/
今回のワンマンライブはAbemaTVのSPECIALチャンネルでの生放送を行った。
ライブの翌日、僕も見逃し配信で鑑賞した。
コメント欄に金言が転がっていることなど非常に稀有ではあるのだが、僕は批判も含めて感想を知りたいのでコメントを流しながら観た。
Vo.藤田恵名、Gt.田渕ガー子、Ba.浅倉高昭、Dr.森田龍之助。この4人でメインバンドを務めた。
藤田と僕は付き合いが長いし深い。お互いに大体の思惑が分かるし、ステージ上なら尚更分かる。台所のお母さんの背中から不機嫌を察知できるような、そういう感じ。
ベースの浅倉くんとドラムの龍之助くんは「青木まりこ現象」というバンドをやっている。バンドメンバーというより普通に友達で、だいたいいつも中央線沿いで呑んでいるとのこと。本当に仲が良い。
そういう2つの関係性がトップスとボトムスで上手く収まっているというのがこの藤田バンドの良いところだと思っている。意思疎通のシナプスは多い方がいい。
ちなみに僕の新しいギター。ESPさんのモニターとして使用させていただいています。僕みたいなクソザコナメクジに本当ありがとうございます。トーンノブがコイルタップになっていてセンター時の微細な云々って興味ねーか。
足元はLINE6のHELIX LT。使い始めで音作りが間に合わなそうだったので、シミュレータは使わずアンプのインプットから直接云々って興味ないよね。
AbemaTVのコメント欄には「歌で勝負できないから脱いでるの?」というかれこれ6千万回くらい見たコメントが、いつもどおり載っていた。
歌で勝負とはどういう事だろうと考える。
いま売れている、TVで見かけるナントカさんとか、カントカちゃんとか、そういう人たちは歌の良さだけで売れたんだろうか。
レーベルが仕掛けるブランディングやメディア展開の戦略とか、そういった一切のハイプを行わずに歌の良さだけでスポットライトを浴びたということなんだろうか。
そう思うのであれば、君がタピオカ屋に並ぶことを僕は咎める気はない。
そして藤田恵名は今のところブランディングがうまく機能していない、それだけのことだと思っている。我々が的はずれなのかもしれないが。
「水着目当てで来てる客ばっかりだろ」というかれこれ8千万回くらい見たコメントも、いつもどおり載っていた。
僕は物販で接客しているからよく分かるんだけど、そういうお客様も年に10人くらいは来る。それ自体はどうでもいい。ただその人が2回目のライブに来たとき、目的がもうそれでないことを知っている。
藤田恵名は大晦日のテレビで愛や平和を歌うヒーローではない。1000人も収容できないライブハウスで、自分の誕生日に世界への失望と怨嗟を歌うヴィランだ。
足を運んで藤田恵名のライブを観に来るお客様は、そういう藤田恵名の気迫と物語に魅せられた変わり者たちだ。いつもありがとう。
セットリストはアコースティック編成でのライブとなった。まぬけになっちゃうんで、ということで白いワンピースを着た。
「MISIAと同じ誕生日なんですよ。MISIAおめでとう。このアコースティックセクションはMISIAになりきって歌い上げたいと思います。」
会場からは小さな笑いが漏れる。
歌しかやってこなかった、といつも藤田は言う。僕から見ても歌しかできない女だと思う。言葉も知らなければ計算もできない、人間関係は大体上手くいかない。私生活だって褒められたものではない。
その「歌」を食い物にする世界から見捨てられた藤田は、闇落ちしてヴィランとなった。きれいなおうたで寝ぼけた奴らを、剥き出しの言葉と肌で刺す悪者になった。
世界中が藤田を罵った。それならば世界中が藤田の敵だ。
アコースティックバンドはVo.藤田恵名、Gt.肥沼武、Ba.小林健二郎、Dr.平川萌という編成。既存曲をアコースティックに落とし込むために何度もスタジオでリハーサルしてくれた。感謝。
ベースの小林さん以外は初めてのワンマンライブということでプレッシャーもあったと思うけど、お客様に非常に好評で本当よかった。
ギター肥沼さんは僕の数少ないミュージシャン友達で、普段はちょっと特殊な表現を用いた音楽をやっている。
https://tks-ymktrd.localinfo.jp/
ドラムの平川さんは龍之助くんと同じ道場の仲間。ちなみに今回のライブで使用したドラムセットは二人の師匠である村石雅行さんの私物をお借りしたとのこと。道場生でもある程度の実績だとかそういうのがないと借りられないそうです。
アコースティックパートでは4曲を演奏。MCを入れる予定はなかったのだが、気持ちが入ったためか全曲間にMCが入った。
いつものグダグダなMCではなく、曲の雰囲気づくりとしての語りのMC。藤田恵名の中にあるMISIAだとか絢香だとか、青春時代に憧れたヒロインたちの影が少し見えた気がした。
ヒロインになれなかったことへの、諦めたような笑顔だろうか。
藤田恵名の新作アルバムは『色者』というタイトルだ。ヴィランであることは本人が一番わかっている。でもほんの少しまだどこかで、メジャー然とした、王道というようなものへの憧れを諦めきれていないのが藤田の愛おしいところだと僕は感じる。
アコースティックパートが終わり再びバンド編成へ。
MISIAがステージ上で生着替えするわけあるか!
ガーコ、リュウノス、アサクラ、イ・フジタ、ノスオトロス
孤独な悪役の藤田恵名がパレハ(仲間)を増やし、お客様を巻き込み、でも不完全なまま突き進んで行く様は痛快だ。全部殺して墓石にクソぶっかけてやれ。
本編終わってアンコールへ。
最後2曲で出し切ったのか、翌日藤田の声が出なくなっていた。でもそれが藤田恵名のライブだ。生涯かけて削っていく者の生き様だ。お前に理解られてたまるか。
おかげさまで大きなアクシデントもなく新宿ReNYでのワンマンライブ&AbemaTV生放送を終えることができました。
ご来場のお客様、ご視聴いただいた方、本当にありがとうございます。
藤田恵名が内藤哲也になる日も遠くないと、僕は思っております。
内藤といえば夏の祭典G1クライマックス29がとうとう始まりましたね!
飯伏まさかの黒星発進で波乱のAブロッ(次回『田渕とアニメとプロレスと』前編に続く)
藤田恵名という海藻
しがない制作会社をやっている。
弊社は「藤田恵名」という歌手を世の中の、主にインターネットにお届けしている。
僕の具体的な業務はというと主に編曲と企画なのだけれども、そういうことではなく「藤田恵名」という歌手を世の中の、主にインターネットに弊社はお届けしている。
これからの音楽活動におけるプラットフォームはインターネットだ!なんていう10年前にコスリ尽くされた議題の回答の1つをさもありなん、と声高に宣言しておるのではなく、
インターネットでの知名度とライブイベントでの集客の乖離がこれほどまでに大きいアーティストもいねえんだろうな、という意味で結果的に「主にインターネットにお届けしている」ということになる。
このエントリを読んでいるような諸兄はご存知かと思うが、藤田恵名は「今いちばん脱げるシンガーソングライター」なんてキャッチコピーを掲げている。
テキトーに、なんとは無しブラウジングしているところにそんな文字列が目に入ろうもんなら、まあ一定数シュバってくるっつー絵面は想像に難くないし、私自身もインターネットの糞溜め滞在歴が長いんで心情としてはわかりますよ。
ブログやらSNSのアカウントを持って定期的に、または恒常的に自分の何かを発信しているような人のその大部分は、僕たちが社会に出たその瞬間に粉砕されたはずの全能感をまだ捨てきれていないんだと考える。
そんな人達にとって藤田恵名は安心して見下せるトピックなんだろうし、それに関してはこちらも織り込み済みではある。
弊社やレーベルはその評価を覆そうと思案をめぐらているのだが、今は投資の時期なのかもしれないし、もしかして悪手を打っているのかもしれない。そもそも正着のないタレント像なのでまさに暗中模索という感じである。
2019年2月2日に新宿Club Scienceで藤田恵名ワンマンライブ「完全体解体ワンマンライブ」を開催した。
タイトルはなんとなくガイドを提案しつつ藤田本人に決めてもらった。個人的にはあんまりピンと来てなかったが、最終的には言葉遊びが好きな彼女に任せた(これが作詞ならそうはいかないが)。
VIPチケットという一般開場前に藤田恵名本人のあいさつ&握手会という特典付きの券種を、会場キャパの関係から70枚だけ用意させて頂いたがこれはあっという間にソールドアウトとなった。
ご覧の通りステージもそこまで広い会場でないため、この時点でフロアは結構な密度となっており、本番やべーかもという心配が少しよぎる。
この日のセットリストは以下のとおり。
01.i can not feel the end
02.WAR I NEED
03.黒いパルフェ
04.3PM
05.私だけがいない世界
06.等価交換
07.ライブドライブ
08.こぼれる ハイライト
09.千載一遇ド真ん中!
10.あの日のハイファイ
11.青の心臓
12.ヒロインになれない
13.TRIP DANCER
14.月が食べてしまった
15.永遠の音
16.404NotFound
17.6時のカタルシス
18.境界線
19.噂で嫌いにならないで
20.言えない事は歌の中
藤田恵名を隣で7年見てきた。
2014年に一度メジャーデビューをして、いろいろあったのち2016年に今のレーベルであるキングレコードから再度メジャーデビューをした。この辺の「いろいろ」は過去のエントリを見てくださいということで割愛。
7年あったら「たのしいてれびくん」を読んでいた幼稚園年長のお子さんも、週刊マガジン読者の中1にジョブチェンジしているわけであるから、それは藤田恵名だって例外ではないし、隣でギターを弾いてきた僕もすっかり白髪が増えた。
今回のセットリストのうち実に18曲が2016年以降に作った曲だ。昔の曲はやらなくなった。今の藤田恵名に必要ではないから。我々の生活基盤であるお客様からのリクエストがあったとしても譲れないものはある。
藤田がこの世界に何かを記そうとするのであれば鉛筆削りを回し続け、過去を削り落としてでも尖っていなくてはいけない。それはとても勇気のいることで格好いいことだと思うし、あんまり儲かってないこの仕事を私が続けている理由でもある。
慢心して努力をしなくなるタイプのタレントなので僕は口ではあまり褒めないが、彼女の人前に出るための覚悟みたいなものにはずっと憧れている。
いま一般市場で買える藤田恵名のCDはキングレコードから出ている4枚で、いまの藤田恵名がライブで演奏するのは九分九厘そこからの選曲になっている。
最近藤田恵名を知って、ライブに来るのは今回が初めてというお客様も多かったようだけど、そういう人もCDさえ聞いていればスッとライブに入れると思う。
でも演出的な面からセットリストを考えたときに、そういうもはや約定化している慣習っていうのがすごく萎えるもので、ワンマンライブのときくらいは何か出来ないかと毎回考えるわけです。
そういうわけで1〜4曲目をドルチェの曲で、かつドルチェの姿でやろうとなった。なったというか勝手に決めた(ドルチェについては過去エントリ参照願います)。
ポリープ手術終わってすぐのワンマンライブということで、ド頭からブチ食らわせてやりたかったというのがまあ一番の理由。ギターを持たない純然たるボーカリストとしての藤田恵名の能力値というか、そういう皆さんが知らなかった忘れかけていたであろう"圧"を一発目に見せたかった。
皆さんびっくりしてくれてありがとう。藤田恵名はあいつはすごい奴なんだよ。
ガッツリとドルチェなので流石に我々も衣装を着た。2年ぶりくらいじゃないかと思う。あと角が生えてるし節分だからといって豆をまいたのだけども、そういう自由さもこのスタイルのいいとこだなあと久しぶりにやって思った。
マスコットのロイもご機嫌だ!
もうひとつ狙いというか、藤田のライブ評として曲とMCとの緩急が良いと散々言われているので、ステージ上でゆるく衣装チェンジをしてみた。去年夏のワンマンライブで、ステージ生着替えというやつをやってみたらライブに明確なメリハリが生まれたため今回も採用。
バカバカしい。
こんなことをお客様のためにちゃんとやってくれる藤田には本当に頭が下がる。この間あったスタッフAちゃんの面白エピソードなんてMCはクソ食らえだ。テメーんちのゴミ箱にでも向かって喋ってろ。
藤田恵名を隣で7年見てきた。
2014年に一度メジャーデビューをして、いろいろあったのち2016年に今のレーベルであるキングレコードから再度メジャーデビューをした。7年前に対バンで共演してたような人たちは今はもうほとんどいない。藤田なりの生存戦略で生き残ってきた7年だ。
だけども、皆は知らないだろうけど、2014年のメジャーデビューから藤田はずっと夢の中で音楽活動をしている。
1度目のメジャーデビューで辛酸を舐め、泥をすすりながら這い上がって、今では『ロックとエロスを撒き散らす』なんて見出しでニュースになったりする。でも「水清ければ魚棲まず」なんて言うけれど、それは泥魚だから泥の中が見通せるって話ではない。
頼りない青い照明の中で歌う藤田恵名が好きだ。誰も居ない海の中でいつか死ぬのを待つような、そういう種類の心細さを彼女の背中に見ることができる。それはたぶん僕だけが感じる藤田恵名のリアルだ。
新曲すごい格好良かった!
脱がないと勝負できないの?
批判する人はライブ見たら見る目絶対変わると思う。
サムネに釣られて歌聴いたけど下手じゃん。
そういったインターネットという有象無象の、好意であったり悪意であったり、もっと言えば無関心にさえ心を逐一動かされるくらい、藤田恵名は自分の表現を信用していない。
だけど藤田恵名はお客様の前ではプロフェッショナルだ。自信があろうがなかろうが、開き直ってしまえばその瞬間だけは圧倒的藤田恵名だ。だから藤田恵名はライブが好きだ。制作が苦痛だ。
僕だって作品を「自信作です」なんて言える奴はすごいと思う。というか正直言って嫌いな部類だ。でも納期がある以上は手を動かさなきゃいけないし、世の中に出す以上は「自信作」じゃなけりゃお客様に失礼だ。
それが「藤田恵名」という歌手を世の中に届ける、藤田や僕の責任と挟持だ。
原始、クソを投げ合い、自由に泳げたはずのインターネットという海はいつか住みづらい村になった。
それからまた時間が経って今ではもうマジョリティとポリコレが支配する監視社会となった。
文を綴るもの、絵を描く者、そして歌を歌う者にはPVという絶対的な物差しが突きつけられた。
日本ブレイク工業社歌が人気だった原始の海を知らない藤田恵名にとって、それは何ら違和感のないこの世界の骨組みなのだと思う。だからSNSのフォロワーが増えれば嬉しいし、低評価が多ければ嫌な気持ちになるのは当然だ。
動画の再生回数はこの7年間ずっと教えてくれていた。自分は売れてはいないのだ、ということをずっと藤田に突きつけてきた。
だからこそ、新曲のMVが示す100万再生という数字が、少し藤田を混乱させ、その何倍も藤田の自信になったかもしれない。と僕は勝手に思う。
実はポリープの手術を終えて1ヶ月ほど経ったころ、また藤田の喉に不調が現れた。
本人は酒のせいと思っているようだし、周りからは風邪からくるものの様に見えてもいたが、なんにしても少し藤田は焦ったようで一週間ほど前から吸入やボイトレを始めた。
それも小さな自信になっていたんだろうと思う。いざワンマンライブを迎えるとそこには全盛期の藤田恵名が立っていて圧倒的なステージを見せてくれた。全20曲を綻びなく歌いきった藤田が楽屋に戻って発した言葉は「声出た!」だった。
ボーカリストとしての当たり前が、ようやく藤田のところへ戻ってきたのだ。
ワンマンライブのためのスタジオリハの中で、不調だった藤田が「なんでガー子さんは20曲に拘るんですか?」と不貞腐れたことがあった。歌いきれる自信がない、ということだった。
1曲平均4分として20曲=80分。自分が客として誰かのワンマンライブに行ったときに2時間のうち歌が60分で満足したってほんとに言えんのか?というような返事をしたと思う。
お前なら20曲歌いきれるし、歌いきったら今後の自信になるだろ。というのが本心だったが、感情的な藤田にはロジックで返すのが正着だと経験で知っているのでその時は言わなかった。
そうして小さな自信を獲得していくことが、おそらく夢の中でふわふわ浮いている藤田恵名の目覚めにつながるんだと思う。現実に戻ってきた藤田恵名がそのとき水着で歌っているかどうかはわからないが、今よりもっと「圧倒的」だってことは確信できる。
今は20曲「声出た」ことが藤田の自信になっているだろうか。今度あったときにそれを聴いてみたいと思う。
最後に。
なぜ不詳田渕、こんな気持ち悪い文体で記事を書いたのか申し上げますと、今回のワンマンライブの差し入れでいわゆる「ライトノベル」という物を受け取りまして、うおーキッツゥー、こいつぁヤクいぜ!なんて言いながら読んでたんですけど、もう最後ボロッボロ泣いたんで、おっとこれはちょっとラノベ作家を目指そうかなみたいな気持ちに少しなりまして、わたしラノベのこといっちょんわからんけど頑張ってラノベっぽく書いてみたっていうか。さすが田渕、アヒル野郎だねって思いましたね。それではまた。
写真で振り返る人力空調2018
とつぜんですが不肖田渕、僭越ながら映像作品を作っておりまして。笑っちゃうよね。
いま(ジャストナウ)素材のダウンロードやら変換やらで時間を持て余しているところですので、先日六本木のmorph Tokyoさんで開催しました藤田恵名ワンマンライブ「人力空調2018」の感想戦をしようかなーと思います。
せっかく写真いっぱい撮ってもらってもったいないのでね。
写真は小林弘輔さん。いつもありがとうございます。
当日のセットリストはこんなかんじ。
1.6時のカタルシス
2.私だけがいない世界
-MC-
3.噂で嫌いにならないで
4.灰色プロローグ
5.ヒロインになれない
-MC-
6.3PM
7.WAR I NEED
8.散華岬
-MC-
9.[新曲]
10.眠れない夜
11.等価交換
-MC-
12.病み彼
13.こぼれるハイライト
14.404 Not Found
-MC-
15.永遠の音
16.青の心臓
17.EVIL IDOL SONG
18.ライブドライブ
-ENC-
en.&call
めちゃくちゃ笑っている写真から。
事前に「1曲目の前は何も喋らないで超かっこいい感じからライブ入ろうぜ!」という決め事をしてたにも関わらず、嬉しくなってニヨニヨ喋り始めた藤田くんに私が指摘しているシーン。
立ち位置は前列左からベースやしこばさん、ボーカル藤田くん、ギターわたし、後列ドラム龍之助くん。2枚目の手は上述の決め事が書いてあるセトリを指差している僕の手になります。
あといま気づいたんですが藤田くんのマイクスタンドのピックホルダーにピック1枚しか刺さってないんだけど、お前よくこれで19曲乗り切れると思ったな。すげえな。
阿部高和のような恍惚とした表情で6時のカタルシスのイントロを弾くわたし。
不敵な表情とフラミンゴ唱法でおなじみ藤田恵名さんの勇姿。
2曲目「私だけがいない世界」の雰囲気あるイントロ。
最近知ったけど龍之助くんはやしこばさんを「健二郎さん」と呼んでいます。
演奏中のファンシーな表情でおなじみのわたしとフラミンゴ唱法でおなじみの藤田さん。
和製コートニーラブこと藤田さんの格好良いショット。格好良い。
ぼくのギターがESPに変わっているのでたぶん3〜5曲目の写真。
このペースで写真貼っていくとブログの容量が死ぬのでさくさくいきます。
「顔がカッコイイ事しか取り柄がなくてねぇ」とはMC中の小林先輩の弁。
「朝起きたら水道が凍っていましてねぇ」とはMC中の森田後輩の弁。
このMCの間に藤田くんは衣装替えをしています。
あまり初見さん向けの説明もないままドルチェを3曲ほどやりました。
ドルチェわかんねーよという方は当ブログの過去記事をご参照賜りたく。
ドルチェのときの藤田くん(ティラミスくん)はいつもより奔放で一緒にやってて楽しいです。たのむから舌は噛むなよ。
あとドルチェのときはやしこばさんも僕も前に出てOK的な暗黙の了解が存在。
この3枚に藤田くんと私の関係性が凝縮されていて味わい深いですね。
そんなかんじでドルチェパートも終了。
9曲目では冒頭で触れました映像作品(MV)のライブパートを撮りました。
スタッフさんがワラワラ出てきて360°カメラを3台設置しています。
新曲初披露だったんですが、お客さんのおかげでアツい感じに撮れたんじゃないかとおもいます。MVは出来上がりをお楽しみに!(もし使わなかったらごめんなさい)
そのまま続けてドラム龍之助くんが好きだという「眠れない夜」、過去曲を再構築した「等価交換」の2曲をやって着衣パート終了。ビキニに着替えて藤田くん登場。
真骨頂。今回のライブ写真がちょっとしたネットニュースになり、それを見た方たちの中で「藤田恵名かっこいい」という見方が興ったそうです。やっと時代が追いついてきたな藤田よ。
藤田恵名という存在は不格好な音楽のようであり安直なポルノのようでもある。ライブとセックスの酷似性とやらを殊更に主張する気はないですが、垣間見えるグッとくる表情たち。
ビキニを横目に気合も入りグッとくる表情のバンドおじさんたち。
12曲目から18曲目まで駆け抜けました(一部あぐらをかいて休憩したメンバーあり)。
そしてアンコールで一旦はけ、この日発売のTシャツに着替える藤田くん。
布に包まれるというその安心感を隠しきれない表情。ちなみにぼくは服着てるほうが好きです。
こんなかんじで藤田恵名の冬ワンマンライブ人力空調2018は幕を閉じました。
夏にはけっこうなキャパの会場でのワンマンライブが決まっていますし、今後とも精進していこうと思います。
というわけで、とうの昔にダウンロードやら変換やら終わっていて日本はもう朝になろうとしているので、ちょっとモンスターハンターワールドをやって寝ようと思います。
※ぼくクラスになるとモンスターハンターをモンハンとは呼ばないしザ・イエローモンキーをイエモンとは呼びません。知らんけど。
以上、約1年ぶりのブログ更新でした。お目汚し失礼いたしました。
【画像あり】Fカップのシンガーソングライター藤田恵名のライブ写真がヤバすぎるwwwww
まとめサイトのこういうタイトルって5年くらい進化してない気がすんですけどそろそろなんとかなりませんか。
ちなみに弊社の藤田恵名は写真より現場の方がヤバいので現場に足を運ぶといいと思います!
(このブログは「シンガーソングラドル」こと藤田恵名のPRのために運用しております)
いつも隣で弾かせて頂いててなんなんですが、最近の藤田恵名のライブはちょっと格好良い。
去年あたりから色々なものを諦めたような節があって、そのやさぐれ感と、しかしそれを受け入れて血肉とするクレバーさが結果的に格好良さとして滲み出ているというような印象。
藤田くんがいるところは時間が過ぎるほどに機会が失われるっていう理不尽な世界なんだけれど、稀にそういう常識をぶっ飛ばして世の中に出てくる人もいて、なんかコイツはそっち側の人間なんじゃないかと思わせる背骨の強さを感じます。
運ときっかけさえあれば売れると思うんですけどね〜。
そんな最近のちょっと格好良い藤田恵名のライブ写真が、style-kさんより弊社に届きましたのでぺたぺた貼っていきたいと思います。
こうすけさんいつも感謝。↑のサイトには他のアーティストさんの写真もたくさんあるので覗いてみるといいと思います!
■2/15ドルチェ@初台DOORS
本番1週間くらい前にベース小林健二郎が負傷したため3人体制でのライブ。
ドルチェライブでの藤田くんは運動量がすごい。何が君をそうさせているのやら。
ステージ下手にはロイヤル。これにはスタッフさんも苦笑い。
すっかり気取らなくなったドルチェは和気藹々としていて爽やかですね。この日はバンドの危機とかいうとってつけたような理由でドラムのタルトくんも初めてのMC。
本人名義よりドルチェ名義の方がライブ中の表情が豊かな藤田ティラミスくん。
次回ドルチェライブは3/22渋谷GUILTYです。よろしくどうぞ。
■2/21藤田恵名@渋谷MilkyWay
コラソンウェイVol.12にて5番手での出演。コラソンは毎回フロアがギチギチになるほど集客力のあるイベントで、藤田は初めてバンド形態での出演。
ベースは藤田バンドのスーパーサブ星野李奈はん。急遽の出演にも快く応じてもらってほんと助かっております。
楽しそう。
お客さんが多いライブはやったろうって気になるし、やったろうって音になるもんですね。
ウインクっぽい表情がまるでアイドルのような藤田恵名。
すぐ中指立てるでおなじみの藤田恵名。
当面のバンドライブは引き続き星野李奈ちゃんにベース弾いてもらいますが、物販ではエナリナとの3ショットチェキも撮れますのでライブにお越しの際はなにとぞ物販コーナーへお立ち寄りください〜。
■あとあれ
3/4(土)の深夜に渋谷LOFT9さんにて藤田恵名トークイベントを行います。
藤田恵名 脱がずに生き抜く方法を模索する夜会 Vol.1
OPEN 24:00 / START 24:30
前売¥3,000 / 当日¥3,500(税込・要1オーダー500円以上)
前売券はe+にて発売中
hhttp://www.loft-prj.co.jp/schedule/loft9/58067
大阪の方で何度かやらせて頂いているイベントの東京版ということになりますが、オフ会に近いゆるーい雰囲気のイベントです。MC僕ですしね。
メインのトーク(ゲーム)コーナーの他、新作MV初公開、撮影会タイム、私物プレゼントなどもありますので是非お越しください〜。
ライブ予約方法の変更につきまして
平素はお世話になっております。
この度、藤田恵名およびドルチェのライブにおけるチケット取り置き予約の方法が変更になりました。
慣れないと少し戸惑うかもしれませんので、ここで予約方法をご確認頂ければと思います。画面はPCからの操作になってますが、スマートフォンやタブレットからでも概ね同じ手順になります。よろしくどうぞ。
※チケット取り置きというのは当日までライブのチケット買いに行けないけれども、出演者に予約をいれておくことで前売り料金で入れるよ、というシステムですね
1.藤田恵名公式サイトへアクセス
藤田恵名公式サイト(http://www.fujitaena.com)へアクセスしてください。
2.スケジュールページを開く
TOPページのボタン群から「ライブ/出演情報」をクリックしてください
スケジュールページが開かれます
3.予約するイベントをクリック
カレンダーから予約したいイベントをクリックすると詳細がポップアップで表示されるので、タイトルと日程に間違いが無いことを確認して説明欄の「詳細・ご予約はこちら」のリンクをクリックしてください(画像は12月19日のイベントをクリックした場合)
4.予約フォームへ記入
イベントごとに下記のようなページが用意されています
お名前とチケット枚数を記入し、間違いがなければ送信ボタンを押下してください
5.予約完了
下記のような画面に切り替われば予約完了です
従来はメールにてご予約を受けつけておりましたが、今後はこちらの方法に切り替えさせて頂ければと思いますので、皆様のご理解とご協力お願いいたします。
デモCD「散華岬」発売しました
12月9日は巣鴨獅子王さんにてドルチェライブでした。
ドルチェは去年までは年に3〜4回程度の活動しかしておりませんでしたが、今年は2ヵ月に1度のペースでライブをしてまいりました。
来年は少なくとも月イチでライブしていきたいなあと考えていますが、スケジュールの調整もなかなか難しいものですから、思惑通りにならないかもしれませんが努力しますので何卒。
近頃は動員も安定してきていますが、いまひとつ突き抜けられない部分もあり、分析とアクションをしっかりしていきたいなと。頼りきるつもりはないのだけれども、せっかく藤田恵名という武器を持っているのだから、もっと大きく活動していきたいなと考えております。
なんかないもんかね。
ボーカルのティラミスこと藤田恵名
ギターのミルフィーユことわたくし田渕ガー子
ドラムのタルトこと柴田航
サポートベース小林健二郎氏
マスコットのロイヤル(かわいい)
ファンの皆様のおかげで熱をもったライブが出来ております。いつもご来場ありがとうございます。
この日はデモCDの発売日でもありました。
「散華岬」というドルチェの代表曲がありまして、以前より音源化して欲しいというお声を頂戴しておりましたので、この度パッケージいたしました。おかげさまで当日用意した分は完売となりました。重ねて御礼申し上げます。
こちらは藤田恵名通販のわがままショップにてお求め頂けますので、興味ありましたら是非チェックしてみて下さい。覗くだけでもいいから。
YouTubeにもこの曲のライブ動画があがってたりしますので、よかったら観てやって下さいまし。↓は360°ぐるぐる回して見られる やつですね。
本作のカップリングに新曲のD.I.S.という曲を収録しております。
藤田恵名の曲を知っている方が聴くといろいろ引っ掛かるような曲にしてあります。藤田恵名らしさを出すためレコーディング時にディレクションをせずに自由に歌ってもらうようにしました。
ところが藤田恵名の中では線引きがあるらしく、結果的にドルチェの歌い方になったのは流石だなと感心した次第。
全体としてボーカリストとしての多面性が見られる作品になっておりますので、散華岬を是非お手にとって頂きたいなと思います。切実に思います。おねがい。
次回ドルチェライブは2017年1月18日、場所は目黒鹿鳴館でございます。
お時間許しましたら是非ともご来場のほどよろしくお願い申し上げます。
ライブと写真
藤田恵名およびドルチェのライブではライブフォトグラファーのKosuke(Style-K)さんに写真を撮って頂く事が多いです。
特にドルチェは弾き語りアーティストさんのようなしっとりしたライブ空間ではなく、目まぐるしい照明で視覚を煽るため撮影の難度が高いようなんですが、まー本当に格好良い写真を撮って下さるのでありがたし。
知り合った頃はプロのカメラマンではなかったはずなんだけど生きてたら何が起こるかわからんね本当に。
本当に見たいライブがあるならチケットが取れる限りは行くべきだと思うんですけど、そういったライブがいつも予定のない休日に入っていて、家から30分くらいの場所で行われるとは限らないですね。
じゃあこちらサイドとしては次の機会に都合をつけて来て頂けるように努力をしていきたい所存。ということで昨日6月10日に行われましたドルチェライブの格好良い写真を載せていきたいと思います。
前置き長くてすみませんね。
昨日のセトリは下記の通り。まあセトリ載せられても聴いたことないしわかんねえよ腹殴るぞとお思いでしょうがそれくらいは書かせてくださいよ。
#1 3PM
#2 WAR I NEED
#3 散華岬
#4 i can (not) feel the end
#5 黒いパルフェ
どうでしょう格好良いでしょう。昨日は25分という短めの持ち時間でしたが、約300枚もの写真を撮って頂きました。少しでもドルチェのライブを見てみたくなったな〜と思われましたら幸いです(Kosukeさんの手柄だけどな)。
次回ドルチェライブは8月中旬、場所は渋谷を予定しておりますので、お気軽にお越しいただければ嬉しいですー。